胡弓奏者・木場大輔の日々の出来事を、思いつくままに綴ります。
 
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映画館コンサート
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    先日の洲本オリオンでのコダチコンサート、映画館ならではの映写機からの映像との化学反応で、コダチの新たな歴史が生まれた瞬間でした。
    コダチとしての初めての試みも色々ありました。

    会場となった洲本オリオンは、人形浄瑠璃小屋として生まれ、戦後は洋画専門の映画館としての歴史を刻んできました。
    そこで古典地歌の名曲「ゆき」を胡弓と即興ピアノで演奏することにしました。
    「ゆき」は、胡弓入りで上方舞でもよく舞われる曲ですが、人形浄瑠璃や歌舞伎などでは雪の降るシーンの演出にしばしば下座(生演奏のBGM)で演奏されます。
    今回は胡弓で「ゆき」を奏でているところに、芝居のかわりにピアノの即興演奏で雪から連想するドラマを同時に奏でるという試みにより、人形浄瑠璃小屋から映画館へと変遷してきた会場の歴史に、和洋の楽器を奏でる木立の演奏スタイルで戯れてみたい、というコンセプトでした。
    コンセプトはよいものの、リハーサルではなかなかうまくゆかなかったのですが、本番では雪の降る寺院の映像との相乗効果で、素敵な雪の物語が生まれました。何十年間にもわたって数々の名作映画が上演され、感動を与えてきた映画館という空間のチカラもあったのかもしれません。

    ほか、この日の為に二人それぞれ持ち寄った新曲も初披露しました。

    足立作曲の「無題」は、阿波踊りの鉦のようなリズムの反復と、祭り囃子のようにもジャズのようにも聴こえるメロディが印象的な曲。

    木場作曲の「ムルドルの夢」は、今月の熊本・天草への旅の印象をもとに書き上げた曲で、ムルドルとは、明治時代の石積みの港が残る三角西港を設計したオランダ人技師の名前です。実際に本人が撮影してきた風景写真とともに演奏しましたが、まるでお客様とも一緒にその風景を歩いているかのようで、贅沢な初演でした。

    コダチの演奏は映像との相性抜群なんだということが改めて自覚できました。
    楽しく、贅沢な企画を一緒に実現させてくれたスタッフの皆さん、そして洲本オリオンさんに感謝です。有難うございました!
    【2013.12.01 Sunday 20:53】 author : KIBA
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